導入事例 医療法人社団 紺整会 船橋整形外科病院様
〒274-0822
千葉県船橋市飯山満1-833
TEL 047-425-5585
FAX 047-425-6592
http://www.fff.or.jp/seikei/
操作性を重視したシステム選定で診療の効率化と医療の質の向上を両立
将来の拡張性を考え、柔軟性のあるシステムを構築
スポーツ都市宣言を出している船橋市。この地で平成元年に開院したのが船橋整形外科です。開院以来、患者さんを早期に社会復帰させることを目標に、スポーツ整形外科、スポーツリハビリテーションを中心に診療を行ってきました。当初19床だった病床数も現在は70床となり、地域住民から信頼が寄せられています。年々地域医療における役割が高まる船橋整形外科では、富士通の中堅病院向け電子カルテシステム「HOPE/EGMAIN-NX」を導入。高度で温かな整形外科医療の実践に役立てています。
[ 2007年1月12日掲載 ]
施設概要
- 設立: 1989年12月
- 病床数: 70床
- 診療科目: 一般整形外科、理学診療科、放射線科、麻酔科(ペインクリニック)
導入の背景
柔軟なシステム構築が可能なHOPE/EGMAIN-NX に決定
船橋整形外科では、平成14年にサテライト診療所として、西船クリニックを開院させました。同クリニックは、本院に先駆けて電子カルテシステムを導入。開院と同時に稼働させています。導入に際しては、わずか1か月という短期間で準備が行われ、スタッフにとって大きな負担となりました。また、準備期間が短かったこともあり、実際に運用してみると、業務に支障のある問題点が出てきました。特に、カルテ入力については、医師に大きな負担がかかり、結果的に手書きの紙カルテをスキャニングして、電子データとして保存するという運用になってしまいました。さらに、電子カルテと医事会計システムが接続されていないという問題もありました。
西船クリニックで電子カルテ導入のメリットがあまり得られていないという状況だったため、本院のシステム導入にあたっては、改めてIT化の目的を考え直し、システムに求める条件を検討しました。実際の選定では、いくつかの電子カルテを候補にしましたが、入力のしやすさと医事会計システムとのスムーズな連携を重視。最終的に富士通が50~150床程度の中堅病院向けに新たに開発したHOPE/EGMAIN-NXを採用しました。HOPE/EGMAIN-NXは、医療機関の特性や予算に応じて、段階的に導入できるのが特長で、業務に合わせた最適なシステムを構築できます。そのため、将来、手術部門システムなどのオプションを追加するといった拡張も可能です。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
| 道永 幸治院長 | 飯田 英治氏 企画部 |
佐藤 泉氏 企画部 |
導入の経緯
ワーキンググループを設けず日常業務を妨げない導入準備
船橋整形外科では、HOPE/EGMAIN-NXの導入準備にあたり、いわゆる専門のワーキンググループや委員会を設けませんでした。これは、通常の業務があるため、できる限りスタッフにかかる負担を減らしたいという考えからです。また、HOPE/EGMAIN-NXは大規模病院のように医療情報システムの専門職員を常勤させられない施設でも、導入しやすいシステムとなっています。
こうしたことから、白土`英明副院長を中心に、企画部の飯田英治氏、佐藤泉氏の3名がワーキンググループの代わりに、システム導入を担当しました。白土`副院長らは、診療の妨げにならないような入力環境やシステム運用などを検討し、それを院内会議に諮ってから、詳細を決定していきました。飯田氏と佐藤氏は、「医師をはじめとしたスタッフと富士通のSE との間に入り、両者の橋渡し役となりました。お互いに専門用語があり、理解しにくいことがあるので、その通訳をして両者の意思の疎通がとれるように努力しました」と述べています。
導入作業では、このようにして決定していった事項を基に、実際のシステムを使ってシミュレーションし、運用を決定していきました。リーダーシップを持つ責任者と調整役がうまく機能したことで、スタッフの負担は最小限に抑えることが可能となり、さらには円滑な導入に結びついたと言えるでしょう。
導入の効果
液晶ペンタブレットを採用し診療時の負担を軽減
外来には、主に看護師が使用する端末があります。オーダをモニタ上で確認し、実施入力を行うことで、ミスを防ぐことにつながっています。
船橋整形外科では、1日の外来患者数が800人にも上ります。電子カルテシステムが稼働を開始する際、これだけの人数の診療を維持することは難しいと思われますが、当初からある程度スムーズな診療ができました。これは、HOPE/EGMAIN-NXがサーバを二重化する独自の設計と
なっており、万が一障害が発生した場合も、データを保護し、業務を継続できるという高い信頼性を持つシステムというのも理由の1つです。
また、システム選定に操作性を重視しましたが、このことも、船橋整形外科において、稼働当初からスムーズな運用ができたことに寄与しました。HOPE / EGMAIN - NXは、メニューやボタンを極力排したシンプルな画面デザインを採用したことで、短期間で操作を習得することが可能です。稼働から半年が過ぎた現在、白土`副院長は、カルテ入力などの操作性について、期待どおりの満足が得られていると述べています。
「特に、テンプレート機能は、自分の使いやすいものを簡単に作成でき、自由度が高いです。また、オーダのセット入力も簡単なのが良いですね」
さらに、船橋整形外科では、液晶ペンタブレットを採用し、キーボード操作が苦手なスタッフでもスムーズに入力できるようにしました。操作のほとんどは、ペンで画面上のボタンをタッチするだけで可能です。これにより、入力にかかる医師の負担を大幅に減らすことができ、診療に専念することが可能になりました。
また、白土`副院長は、システム導入のメリットとして、医療安全における効果も挙げています。もともと船橋整形外科では、平成12年6月にリスクマネジメント委員会を設置し、スタッフの研修・教育を行ってきました。グループウェアによるインシデント報告システムを構築し、インシデントを24時間以内に報告させるなど、ITを活用したリスクマネジメントにも積極的に取り組んでいます。
それだけに、電子カルテ導入によって、手書きのオーダ用紙を読み間違えるリスクが軽減されたことや、実施入力による確認ができるようになったことは、院内でも高く評価されています。
![]() |
リハビリテーション室(左)と受付・会計(右)。1日の外来患者数が800名にも上るだけに、効率的な診療が求められます。カルテ搬送などがなくなったことで、職員の業務の省力化を図ることができました。 |
![]() |
詳細なカルテ記載により医療の質が向上
外来の診察室。白土`副院長は、液晶モニタを寝かせるように設置して、ペンで入力しています。こうすることで患者さんの顔を見ながら診療ができるようになりました。
船橋整形外科にとって、HOPE/EGMAIN-NXの導入は、医療の質という点においてもメリットが表れています。導入前と比べ、患者1人あたりの診察時間が明らかに長くなったことが、むしろ評価できることだと白土`副院長は考えています。
「診療が長いということは、それだけていねいに患者さんと接していることになります。また、カルテの記載内容も詳細になっています。紙ベースのカルテの場合は、あまり詳細な記載をしないことがあるようですが、電子カルテでは、患者さんやほかの医師も見ることを考慮し、内容がより充実したものになります。ですから患者様の話をきちんと聞き、さらに、コミュニケーションも密になります」
さらに一歩進んで考えると、デジタルデータとして診療情報が詳細に記述されるということは、その蓄積をエビデンスとして、後の診療に還元することが可能になり、クリティカルパスの作成にも有用です。
また、事務部門の業務については、確実に効率化が図られているようです。導入から半年の間に、職員数は減少していますが、欠員補充は行っていません。つまり、業務の省力化が図られ、それに必要となる人件費をはじめとしたコストが削減されるとともに、スタッフの負担も軽減されているのです。
将来の展望
グループ内でのデータ連携を視野にシステムのさらなる拡張を
稼働から半年が過ぎ、電子カルテの導入効果が表れてきた船橋整形外科ですが、今後は引き続き、システムの拡張などに取り組んでいくことにしています。
平成17年10月には改築増床し、それと同時に、HOPE/EGMAIN-NXのオプションアプリケーションである手術部門システムを追加しました。これにより、手術室で電子カルテが見られる環境が整うことになります。また、外来情報を待合室に表示する「Hospision」も合わせて導入。ホスピタリティの向上を図りました。
一方で、経営支援に役立つデータを蓄積し、分析できる環境を整備していくことが、課題となっています。現状のシステムで、コスト管理などの情報を経営に反映させていくためには、統計、計算機能のさらなる強化が必須であると、白土`副院長は考えています。
このほか、画像データの運用も船橋整形外科にとって、課題となっています。船橋整形外科では、HOPE/EGMAIN-NXを導入する以前からPACSが稼働していますが、このシステムは独立したシステムとなっていて、電子カルテシステムと接続できていません。そのため、現在は、電子カルテシステム上から画像を閲覧することができず、診療時の負担となっています。より効率的な診療を行うためにも、スムーズな連携ができるようなPACSへのリプレースにも取り組む予定です。さらに、PACSの導入などのIT化を進めることで、西船クリニックなどのグループの医療機関や、周辺の病院、診療所との間で病診連携、病病連携にも取り組んでいくというのが、船橋整形外科の今後のプランとなっています。
それだけに、地域医療連携に適した互換性の高いXML形式でデータを保存でき、プランに合わせて柔軟にシステムを拡張できるHOPE/EGMAIN-NXは、船橋整形外科にとって強力な味方となるに違いありません。
本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。







