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導入事例  たけだ整形外科クリニック様

電子カルテシステムとCRを導入しX線画像をフィルムレスで運用

容易な過去画像比較などにより効率的な整形外科診療を実践


石狩平野の中央部に位置する北海道江別市には、札幌市のベッドタウンとして12万人あまりが生活しています。この江別市のJR高砂駅近くに、2007年4月、たけだ整形外科クリニックが開院しました。これまで10か所以上の病院に勤務し、整形外科医として豊富な臨床経験を積んできた武田泰院長は、地域の患者さんに最適な治療を提供するべく、開院と同時に富士通の電子カルテシステムHOPE/EGMAIN-CXを導入しました。また、合わせてCRを導入し、X線画像のフィルムレス運用を開始。画像データの管理や患者説明などに導入効果が表れています。



 導入の背景  | 導入の経緯 | 導入の効果 | 将来の展望


導入の背景

スタッフの負担が少ない環境をめざして電子カルテを導入


武田  泰院長

  武田泰院長は、「患者さんの生活を最優先に考え、保存的治療が可能であるか、手術が必要かを十分に見極めた上で最適な治療を提供する」という自身のめざす診療に取り組みたいという思いからクリニックの開院を決定しました。開院に向けて2005年から使用する医療機器やシステムについて検討を開始。当初システムは医事システムだけを導入することも考えていましたが、最終的に電子カルテシステムを使用することにしました。その理由を武田院長は、「IT化は時代の流れだということが一番大きな理由です。また、電子カルテシステムは紙カルテの運用よりスタッフの業務が効率的になると考え、その分を患者さんに目を向ける時間として使ってもらおうと思いました」と説明しています。さらに、カルテとフィルムの保管場所をなくしたいと考えていた武田院長は、X線画像をフィルムレス運用するために、CRの導入も決定しました。


導入の経緯

カルテ入力作業軽減のため診療に合わせたマスタを作成


  電子カルテシステムの選定に当たって、武田院長は、候補に挙がった富士通と他社の2つのシステムのデモ機を実際に操作し機能や操作性などを比較して検討しました。その結果、画面の見やすさと操作性で優れていた富士通のHOPE/EGMAIN-CXの導入が2006年11月に決定。併せて医事システムHOPE/SX-Jの導入も決まりました。
  電子カルテシステムの導入準備として、まず同クリニックの運用に合わせたテンプレートやマスタなどの作成を行いました。整形外科用のテンプレートはあらかじめ用意されていたものの、武田院長は、「より自分の診療スタイルに合うようにカスタマイズをしたいと思いました」と述べています。3月中旬まで病院に勤務していた武田院長は、販売代理店の株式会社メディソフトと協力して約1か月間という短い期間で準備作業を行いました。
  その内容は、まずカルテ欄では腰椎、頸椎、膝、肩など診察用のテンプレートを自分なりに作成し、症状やサインを素早くチェックできるようにしたほか、よく使うシェーマもすぐに出せるようにしました。指示・処方欄については、X線撮影や採血検査のセットなどを作り、迅速にオーダーができるようにしました。また、よく使う処方薬のセットをワンクリックで表示・選択できるようにカスタマイズしました。

リハーサルを行い開院前に診療の流れを確認

  運用方法の検討と並行して、開院1か月前から、武田院長ほか、各スタッフが集まって操作訓練を開始しました。武田院長は、初診の患者さんの診療時間や1時間に診察可能な患者について確認しながらカルテ入力の練習をしました。開院の1週間前までには各スタッフが基本的な操作に関してある程度習得できたため、診察、X線撮影、リハビリテーション、処置など実際の診療の流れに沿ってリハーサルを行い、開院に備えました。開院後に、操作がわからないこともあったということですが、メディソフトの担当者が1週間程度クリニックにサポートに来ていたため、疑問点がすぐに解消でき、稼働後に混乱が生じることはありませんでした。開院から2週間が経ったころには操作にも慣れることができたと武田院長は述べています。


導入の効果

撮影後すぐに診察室でのX線画像参照が可能


武田院長の診察の様子。ドラッグ・アンド・ドロップを中心としたマウス操作や、右クリックで入力エリア内で実行可能な機能を一覧表示するなどの機能を挙げ、使いやすさを評価しています。

  たけだ整形外科クリニックでは、診察室1、2にそれぞれ、HOPE/EGMAIN-CXの端末を1台設置。HOPE/SX-Jの端末が、受付に2台設置されており、来院した患者さんのデータを受付スタッフがHOPE/SX-Jに入力すると、HOPE/EGMAIN-CXとCRに患者情報が送信されます。
  診察室1 には、電子カルテシステム以外にX 線画像を参照するため、画像ビューワの高精細モニタを設置しています。電子カルテと連動して検査画像が表示されるようになっています。また、診察室2にはシャウカステンが備え付けられ、MRIやCTのフィルムを参照できるようにしました。
  患者さんは受付後、看護師による問診を受けます。問診票は診察室に届けられ、武田院長が電子カルテシステムに入力します。続いて、診察室1で診察が行われます。その際、武田院長が検査やリハビリテーションのオーダーを電子カルテシステムに入力します。その内容は紙の指示箋で各担当者に伝わるようになっています。X線撮影室では、オーダーが発生すると、プリンタから指示箋が出力されます。CR側には、HOPE/SX-Jから電子カルテシステム側と共通のIDが割り振られており、その内容に基づいて撮影が行われ、X線画像はすぐに診察室1にある画像ビューワの高精細モニタに表示できます。検査後、患者さんは診察室1に戻り、撮影された画像を見ながら武田院長から結果説明を受けます。また、リハビリテーション室も同様に、プリンタから指示箋が出力されるようになっています。そのほか、処置に関しては、診察室1の隣に処置室が位置しているため、武田院長が直接看護師に指示箋を渡しています。
  また、同クリニックではA5判の受診票を作り、クリアファイルに挟んで院長・スタッフ間で回しています。受診票は、X線撮影、採血、リハビリテーション物理療法、処置、処方などの項目があり、『予定』と『実施』をチェックする簡単なものです。主に武田院長が予定欄にチェックを入れ、スタッフは受診票と指示箋とを見合わせながら実施します。その後実施欄にチェックを入れます。最後は受付スタッフが受診票と電子カルテシステムに入力すると自動的に算定されるHOPE/SX-Jの画面を比較することで、電子カルテの記入ミスや記入漏れを発見できるようにしました。
  武田院長はシステムの連携について、「X線画像が撮影後すぐに診察室で参照できるなど、電子カルテシステムとCRの組み合わせは患者さんを待たせないスムーズな診療に結び付いています」と評価しています。なお、診察室2の電子カルテシステムの端末は、各スタッフが必要に応じて確認できる環境になっており、スタッフ間の情報共有にも活用されています。

CR(左)と一般X 線撮影装置(右)。電子カルテシステムとCRは共通の患者IDで管理されているため、指示箋のIDをCRコンソールに入力し、患者情報を呼び出して撮影を行います。  
  リハビリテーション室。初診の患者さんに関してのオーダーが出されると、指示箋とともに診断記録もプリンタから出力されます。

過去画像の迅速な検索・表示環境を実現

  開院前には、シャウカステンとモニタでの読影環境の違いに心配もあったと武田院長は述べていますが、すぐに慣れることができ、画質にも満足とのことです。さらに、フィルムと比較して、モニタの画像は扱いやすく、メリットの方が大きいと次のように説明しています。
   「画像の濃淡や骨、軟部などの条件変更、見たい部分の拡大などの処理が行えるため、フィルム読影よりも病変部を見つけやすいです」
   また、電子カルテシステムから、画像の検索が迅速に行え、過去画像との比較が容易に行えるというメリットがあります。武田院長は、「モニタに瞬時に過去画像を表示できるので、患者さんにとってわかりやすい説明ができます」と高く評価しています。画像の保存に関しては、約5か月分のデータがビューワのハードディスクに保存され、それ以前のデータはDVDに保存されています。武田院長は、「骨折の治療期間は通常長くて4か月程度なので、過去画像と比較したいときでも、現在の運用で困ることはほとんどありません」と説明しています。
   スタッフの業務軽減については、まず、フィルムを探す手間がないことが挙げられます。これは過去画像との比較や撮影件数の多い整形外科領域では大きなメリットと言えます。このほか、電子カルテシステムに入力した内容がすぐにHOPE/SX-Jに送信されるため、受付スタッフが再入力や会計の計算を行う必要がないため、患者さんを待たせることがありません。また、再入力の必要がないことは請求漏れなどのミスを防ぐことにもつながっています。


受付でのHOPE/SX-Jの運用の様子。医事システムは導入前に操作訓練を行いませんでしたが、サポートの担当者がついていたことで、システムの使用経験がなかった受付スタッフも問題なく操作を習得することができました。

 

将来の展望

IT化で生じた時間を患者さんと向き合う時間に活用


前列左から、會田佳織受付員、緑川光受付員、武田幸恵看護師、佐々木磨寿美看護師。後列左から、丸山浩輝柔道整復師、門間圭一技師、武田泰院長、武藤耕太柔道整復師。

  武田院長は、電子カルテシステム選定のポイントについて、「使いやすさとサポート体制」を挙げています。操作が慣れてきたことで、すでに紙カルテに記入する感覚で入力できるまでになっており、「紙カルテと同じ時間で、誰にでも見やすいカルテが作成できます」と武田院長は述べています。また、サポートについては、「今回の診療報酬改定にもしっかりと対応してもらえました」と評価しています。
開院と同時に電子カルテシステム導入による紙カルテレス運用と、X線画像のフィルムレス運用を開始した武田整形外科クリニックでは、開院前の目的の1つであった、スタッフの無駄な作業をなくし、その分の時間を患者さんと向き合う時間に活用しています。武田院長は病診連携にも積極的であり、今後もシステムを有効に活用しながら地域の医療を支えるために取り組んでいきたいとしています。

(たけだ整形外科クリニックのHOPE/EGMAIN-CXの導入については、株式会社メディソフト様のご協力をいただきました)


たけだ整形外科クリニックのHOPE/EGMAIN-CXシステム構成図
HOPE/EGMAIN-CXシステム構成図
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施設概要

たけだ整形外科クリニック

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