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電子カルテユーザーフォーラム「利用の達人から」より良い電子カルテシステム構築のための情報交換の場
 
このコーナーでは、毎号、富士通の電子カルテシステム「HOPE/EGMAIN-FX」の導入施設を会員としたユーザーフォーラム「利用の達人」で、取り上げられたシステム導入のヒントやアイデア、話題をご紹介します。




利用の達人への道 パワーユーザーになるためのワンポイントレッスン chapter1 電子カルテシステム導入時に欠かせないマスター作成 鳥取私立病院産婦人科部長 佐能孝 氏


電子カルテ導入にあたって、最も作業の手間と時間がかかるのがマスターの作成です。そこで、当院が行った作成方法、手順について、「外来処置・入院処置」、「手術」、「診療材料」の各マスターごとにご紹介します。


外来処置・入院処置について
1. 外来・病棟処置伝票を拾い上げて、行為名として電子化しました (Microsoft Excel 使用)。
2. 緑本を電子化(請求名とコードを 使用)しました(Microsoft Excel 使用、『医科点数表の解釈』CD-ROM 版使用)。 コードを入力しておくと便利です。
3. 外来・病棟伝票の電子化したものに緑本の請求名をマッチングしました。
4. 緑本にあり、外来・病棟伝票にないものは、行為名に請求名(緑本) を使用しました。
5. 電子カルテの医事システムのマスターとマッチングしました。
6. 外来・病棟処置伝票の行為名で入力者(医師、看護師)が理解しにくいものは、実際の行為に近い日本語に変更しました。 したがって、診療科により若干異なる行為名でも、請求名は同じという結果になります。
7. 診療材料、使用薬剤で保険請求の対象となるものだけは、カルテ表示し、保険請求するようにしました。 また、選択項目はなるべく少なくなるようにしました。
8. 消耗品は、カルテ表示しないようにしました。原価計算のために、1つの処置につきモデルの消耗品リストを作成し、この処置に対して、院内はすべて同様の消耗品が使用されると仮定し、原価計算するようにしました。 この計算をデータウェアハウスにデータを落とすときに行います。きちっとしたデータは出ませんが、入力者の負担にならない方式として採用しました。
9. ここまでの大枠をつくり、診療科の医師、看護師に示し、チェックしてもらいましたが、チューニングには時間がかかりました。
10. 入力者になるべく「保険を意識させない方法」として、例えば、術後創傷処置について、産婦人科では、 カルテ記載を、開腹術後創傷処置 (カルテ記載)、術後創傷処置(半肢の大部、または頭部、頸部及び顔面の大部にわたる範囲のもの)(請求名)となるようにしました。 超音波検査では、経膣超音波検査 (カルテ表示)、超音波断層法(胸腹部)(請求名)のようにしました。 こうすることで、請求ミスがなくなると考えました。


手術マスターについて
1. ICD9-CMをダウンロードし分類 しました(Microsoft Excel 使用)。
2. 緑本を電子化(請求名とコードを使用)しました(Microsoft Excel使用、『医科点数表の解釈』CD-ROM 版使用)。コードを入力しておくと便利です。
3. 私と泌尿器科医師で、ICD9-CMの術式が「緑本」ではどう請求するかおおよそを決めました。各診療科別におおよそを分類しました。
4. 各診療科に結果を提示し、修正してもらいました。
5. 1対1対応にはならないでN対Nになる場合がありますが、各診療科と相談し、N対1(ICD9-CMがN、緑本が1)となるよう努力しました。これで、医師は実際の術式を入力、システム側で「保険請求名」に変換します。ほとんどはICD9-CMで問題ありませんでしたが、保険側で代用請求する場合には便利です。
6. 保険請求できる診療材料は、バーコードを材料に貼り、入力できるようにしました。したがって、術式と請求できる材料はカルテに記載されます。消耗品は、カルテに記載せず、看護師が伝票にチェックをして入れることができる伝票を作成し、患者ID と手術日と消耗品リストを術後に事務側でデータウェアハウスに入力し、原価計算を行うようにしました。

診療材料のマスター

SPD業者のマスターを極力使用しました。JANコードがすべてについているわけではないので、業者コードを利用し、業者にJAN コードとの変換マスターを作成してもらっておきました。電子カルテ側のコードも業者コードを利用しましたが、けた数で若干、問題が発生しました。
こうしておくことで、JANコードが行き渡れば、JANコードも使用できると考えています。

以上、概略を説明しました。ただし、実際には完成までに数か月かかりました。準備3か月、チューニングに3か月、運用開始後の現在もチューニングはしています。




利用の達人ちょっと寄り道 ユーザーからのエピソード紹介 「PDAが全部動きません!」と病棟から電話が!公立八女総合病院企画課長 平山謙司 氏

ある日曜日の朝、呼び出されました。
「10台あるPDA が全部おかしい です」
同じフロアの隣の病棟は異常がないということです。1病棟だけということならば、サーバは大丈夫なのでしょう。PDA 全部がおかしいのであれば、ネットワークの問題。あとは無線LAN ? しかし、無線LAN を使用しているノートブックは動いています。
あれこれ考えながら病棟へ行き、PDA の画面を見ると、OS は正常に立ち上がっていますが、アプリケーション環境がリセットされ、電子カルテが起動していません。しかも10台すべて!
話を聞けば、いつものとおりに朝の電池交換を行ったということです。「電源を入れたまま?」と聞けば、「いいえ」との回答。しかし、この現象は起動したまま電池交換をした場合に発生する現象と同じです。
おそらく、省エネモードでディスプレイが暗くなっていたため、電源が入っていることに気付かなかったのでしょう。リストアして復旧しましたが、こんなこともあるんですね。まったく、予測できないような事態がいろいろ起こります。




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