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プラットフォームについては、コストパフォーマンスと信頼性を重視し、富士通のIAサーバ『PRIMERGY』とディスクアレイ『GR700シリーズ』を採用している。 システムのインフラ面では、次のような特長を持っている。 (1) マイクロソフト社『SQL Server』の標準機能として提供されている「ログシッピング機能」を適用し、低コストでデータベースの二重化を実現した。 (2) ジョブ監視、帳票出力、Fax配信に関して、それぞれビーエスピー社の『A−AUTO』、アクセリオ社(旧ジェットフォーム社)の『Accelio Present』、トップコール社の『TOPCALL』といったポピュラーなISVソフトウェアを積極的に採用し、システムの機能性を高めた。 (3) ハードウェア、ソフトウェア(上記ISVソフトも含む)、ネットワークなどのシステム全体を富士通のミドルウェア『SystemWalker』(システムウォーカー)で統合運用管理し、さらに、富士通の「館林アウトソーシングセンター」から24時間監視することにより、システムのトータルな信頼性を確保した。 (4) 従来、郵送が中心となっていた「検査成績表」をWeb化し、取引先が直接参照・ダウンロードできるようにした。これについて室谷氏は「Web化したことにより、お客様は製品が届く前に検査データを確認することができます。また、書類を保管・整理する面倒もなくなりました。業界初の試みですが、お客様からは好評を得ています」と説明する。 今回のSAP導入に際しての大きな特長は、“スピード”である。財務会計(FI)、管理会計(CO)、販売管理(SD)、生産管理(PP)、プロジェクト管理(PS)、購買・在庫管理(MM)、品質管理(QM)、データウェアハウス(BW)、ワークプレイス(WP)等の主要モジュールをすべて一気に導入する、いわゆる「ビッグバン方式」を採用し、導入決定からわずか約1年半で全業務の本稼働を実現した。 成功のポイントは、アドオン(追加開発)の機能を絞り込んだことである。アドオンに際しての判断基準は次の2点。(1)現場の作業負担を軽くするために有効か。(2)顧客へのサービス向上につながるか。「単に『今までのやり方がこうだったから』という理由でのアドオンは一切認めないという方針を徹底しました。導入のスピードアップが可能になっただけでなく、低コストでシステムを構築することができました」と室谷氏はビッグバン方式のメリットを語る。 新システムは順調に稼働しているが、室谷氏はこれからも緊張することの多い仕事が続く。「本当に大事なのは、システムよりも意識改革です。長い間慣れ親しんできた仕事のスタイルを変えるには、大きなエネルギーが必要です。また、SAPが提供するデータを有効に使いこなす工夫も続けなければなりません。いくら有効な資料があっても、それをもとに判断するところで間違えれば意味がありません。最後は人の問題に行きつくのだと思います」(室谷氏)。 システム面における次の展開を、室谷氏は「今後は、グループ企業でのSAP導入が大きなテーマです。今回培ったノウハウをもとに、今後はゼオン情報システムが主体となってプロジェクトを進め、2003年3月までに国内4社で導入する計画です」と紹介する。 日本ゼオンが目指しているのは、連結経営におけるERP活用である。 「今回導入に成功したSAPシステムをプロトタイプとして、グループ企業への展開を積極的に進めていきます」(室谷氏)。
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