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EJB構築事例
WebCare(介護事業者向けASPサービス)

[索引]  WebCareとは |  EJB採用の理由 |  開発のポイント |  評価 |  コンポーネント適用評価 

短期開発に成功した事例として、株式会社富士通北海道システムエンジニアリングによるASPサービスWebCareの事例を紹介します。

WebCareとは

WebCareとは介護事業者を対象とするASPサービスです。 APサーバにINTERSTAGE Application Server、DBはSymfoWAREを使用しています。 クライアントは、ブラウザソフトのみ(帳票を扱う場合はAcrobat Readerも必要)で業務遂行が可能です。 提供サービスは、基本情報の管理や居宅介護支援事業者向けのケアプラン作成などを支援する「介護基本サービス」に続き、訪問介護ステーション、ヘルパーステーションなどの在宅系介護サービス事業者向けへと展開中です。 WebCareのシステム構成は、下図の通りです。 クライアントのブラウザはInternet Explorer、Netscapeいずれにも差異なく対応しています。

図解: WebCareのシステム構成

EJB採用の理由

WebCareの開発に当たり、EJBを採用した理由は以下の3点です。

  1. プラットフォームに依存しないので、始めはWindowsNTを使って小さく作って徐々に育てていき、ユーザが増えてきたらSolarisなどへ移行することが可能。
  2. 次世代携帯デバイスを利用して携帯サービスにも拡張したい。 そのためにも、プラットフォームに依存しない実行環境に対応している必要がある。
  3. システムを柔軟に強化拡張するためには、コンポーネントの追加などでユーザのニーズに対応できるようにしたい。 そのためには、アプリ基盤としてEJBがふさわしい。

開発のポイント

要員育成と開発スケジュール
2000年2月の企画立案時には、Webアプリ開発経験者は一人もいませんでした。 そこで富士通の社内の専門組織であるJava/CORBA支援センターで1ヶ月間集中的にスキルアップを図り、開発に臨みました。 その後、第一次開発(居宅者介護支援事業者向けサービス)を5月に開始し、10月にはサービスを開始しました。 つまり、元々Javaのスキルのなかったプロジェクトがわずか5ヶ月で開発を完了したのです。 また、第二次開発(介護報酬請求サービス)を今年4月に、第三次開発(居宅運用サービス)も6月に終えました。
コンポーネントの適用
ComponenaAA/Ejbean Pattern単純モデルを使用しました。 自動生成ツールをフルに活用したことと、ビジネスロジックを外部にもつアーキテクチャーをとることで、コンポーネントをブラックボックス化し、オブジェクト指向設計に慣れない開発者の負担を減らしたことで、短期集中の開発が実現しました。

評価

Java、EJBの未経験者が、1ヶ月でJavaのプログラミングスキル及びEJBの知識を身に付け、わずか5ヶ月で開発を完了したというのは、開発チームとして今後Java、EJBでの開発を行う上で重要な経験になったと思われます。 また、コンポーネントと関連する自動生成ツール(現在はComponentAA/Adjusterの機能として提供)を使うことで、サーバ側アプリ全体のうち、約38%のコードを自動生成できました。

コンポーネント適用評価

開発規模
(コメントは除く)
  • 稼動規模 : 81.9 ks
  • うち自動生成 : 17.9 ks(EJBeanPattern開発キット)
  • 自動生成率 : 21.9 %
開発生産性
  • 製造工程実績
    • クライアント : 2.9 ks/人月
    • EJB : 3.7 ks/人月(コメント、自動生成分は除く)
品質
  • 結合テスト時の障害件数実績
    • クライアント : 2.0 件/ks
    • EJB : 0.8 件/ks(コメント、自動生成分は除く)
性能・必要資源
  • 当初の性能要件をクリア(EJBによる性能劣化はない)
  • メモリリークなし CPU負荷率若干高め
保守性・拡張性
  • WitWebシリーズでの共通基盤・部品として再利用に期待
  • 今後の開発(ラインナップ拡張)に伴い評価予定